突然、今年から夏期休暇がなくなりました。
初めて投稿します。
現在、社会福祉法人で働いています。
上司のパワハラにも取れる態度に、職員一同が悩んでいますが、今回質問させて頂きますのは、朝の朝礼の場で、突然今年から夏季休暇3日がなくなります発言がありました。
代わりに、有給を使うようにとのことです。
職員は、職場環境、上司の嫌味から有給が意図して取りづらく、家庭の用事でしかとれない現状があります。連続した休みはとってはダメ、月曜日と金曜日はとってはダメ。夏休みの代わりに有給をとれと言われても、ただでさえ取りづらい有給、夏休みなら堂々と休みを取れたところ、有給消化となると、ないも等しいです。
この事態、理由は一つで、職員が有給をとらなすぎるから、とのこと。
誰のせいで取れないのか、言いたいけど言えないのが現実です。
就業規則にもある夏期休暇、有給の消化率が悪いと言う理由でなくなるなんてこと、許されるのでしょうか?
ID:8062 投稿日:2017/03/26 21:21:48 投稿:あるまじろ
回答数 1件
労働契約法は、就業規則の変更が、労働者の受ける不利益の程度、労働条件の変更の必要性、変更後の就業規則の内容の相当性、労働組合等との交渉の状況その他の事情に照らして不合理なものであるときは、変更の効力を有しないと定めています。
就業規則に夏季休暇が定められており、これが有休であったとしたら、労働基準法に規定する年次有給休暇とは別の有給休暇になり、労働条件の一部となります。
この夏季休暇を特別な有給休暇とすることを廃止し、法定の年次有給休暇を取得するように変更することは、労働者に不利益があるといえます。
年休の消化率を向上させる必要はありますが、特別の有給休暇を廃止して年休を取得させることは、就業規則の変更の必要性があるとは認められません。
法定の年次有給休暇とは別に、特別な有給休暇として夏季休暇を就業規則で定める企業は少なくなく、特別有給休暇を廃止して夏季に年休を取得させることは社会的に相当であるとまでいうことはできません。
このように必要性がなく、相当でもない就業規則の変更により、本来労働者が指定した時季に年次有給休暇を取得することができるという自由が奪われるとしたら、労働者の不利益の程度は小さくないといえます。
しかも、使用者が一方的に就業規則を変更し、その必要性を十分に説明せず、不利益を緩和する措置も講じないのであれば、変更は無効となる可能性があります。
就業規則の変更が無効になると、従前の特別な有給休暇である夏季休暇を取得することができます。
ただ、無効かどうかは裁判所が判断することなので、判決が確定しないと労働者が特別な有給休暇である夏季休暇を取得することはできません。
年次有給休暇の計画的付与制度を利用し、夏季休暇を設定している企業もありますので、特別な有給休暇を縮小しつつ、計画的に年休を取得するようにして、夏季にまとまった休暇をするよう労使で協議することは考えられます。
まとまった休暇を取得して、労働者が疲労やストレスを解消し、リフレッシュすることは、労働生産性を向上させることになることを、経営者や管理職に理解してもらい、休暇を取得しやすい職場環境づくりをすることも、労使で協議するとよいでしょう。
ID:A20170329090119 投稿日:2017/03/29 09:01:19