譲渡した土地の使用権について
祖母の家の前の生活道路についてです。
以前は近隣の4軒がそれぞれ部分的に土地を所有し共同で使用していました。
ある企業が戸建の社宅を建設するという事で突き当たりの土地を購入しました。
建築許可を取る為には付属する道路分では広さが足りないので部分的に土地を譲ってくれないかとの申し出がありました。
それぞれ一坪弱程度の土地では有りますが来客用の駐車スペース等に使用しておりましたので、完全に譲渡してしまうと何かと不便な為、近隣の土地所有者と協議の上で現状のまま共同で使用を続ける事を条件として契約書にも明記し無償で譲渡しました。
ところが数年後、共用していた道路部分も含め某企業の土地が売りに出されました。
買い手はすぐに見つかりました。仮にAとします。
最近になってAが態度を急変し、境界線に塀を建てました。
祖母の向かいの御宅は通路を塞がれ駐車場に入れなくなってしまいました。
もし祖母の家の側にも塀を建てられてしまうと祖母宅は四方を構造物で囲われてしまいます。
条件付きで譲渡した土地は、再度所有者が変わった場合どうなるのでしょうか。
このままでは只々土地を盗られたようなものです。
ID:5972 投稿日:2016/04/24 21:18:03 投稿:匿名
回答数 1件
>近隣の土地所有者と協議の上で現状のまま共同で使用を続ける事を条件として契約書にも明記し無償で譲渡しました。
当該土地を譲渡し、現状のまま使用するという地役権を設定したと解釈できます。
ただ、土地所有者が企業からAに譲渡された時点で、当該地役権が登記されていなければ地役権について主張することができないのが原則です。
もっとも、目に見えて当該土地を近隣住民が利用していたということであれば、Aにも当該地役権を主張できる可能性はあります。通行地役権の判例ではありますが、最高裁平成10年2月13日判決でそのような判断をしています(この判決が本件に妥当するかどうかは具体的な事情を直接うかがわないと分かりませんが)。また、当該地役権について知っていて、それで最近急に塀を立てたというようなことであれば、Aが背信的悪意者となるので、やはり地役権を主張できる可能性があります。
もし将来、Aが塀などたて、おばあさまがお困りになるようなことがありましたら直接弁護士にご相談ください。調停・裁判・仮処分など適切な手段で解決できる可能性があります。
ID:A20160425115255 投稿日:2016/04/25 11:52:55