1. 弁護士ナビトップページ > 
  2. 無料法律相談Q&A > 
  3. 企業法務 > 
  4. 一方的に破棄された契約の着地点
企業法務

一方的に破棄された契約の着地点

お世話になります。
ホームページ制作会社に勤めております。
あるクライアントさんから80万円の案件を受注し、契約書を交わし、手付金として35万円を支払ってもらいました。

ところが着手開始後2週間ほど経ってから、契約を解除すると言い渡されました。
原因は、私の話し方に気に食わなかったところがあるようなのですが、はっきりは分かりません(金額が高いと思い直したのかもしれません)。

そして手付金を全額返金しろと言ってきました。

契約書に日付と先方のサインと会社印が押されてありますが、印紙は貼っておらず、また製本もしていません。
こちらからの契約書はまだ先方に渡していません。
契約書の雛形を提出→手付金入金→雛形にそのままサインしたものを受領→2日後に解約通達
という順序だったため、完全な契約かと言われたら我ながら疑問が残ります。

作業は設計が済んだ段階で、ページとしてはまだ1ページも出来ていません。

ここで質問が2点あります。
1:そもそもこの契約は有効なのでしょうか?法的には返金する義務がありますか?
2:例えば作業費用として5万円だけ引いて返金などの提案は、実現可能でしょうか?


お忙しいなか大変恐縮ではございますが、ご回答の程、よろしくお願い致します。

ID:5422 投稿日:2016/02/03 19:12:28 投稿:はまた

違反報告

回答数 2件

影山博英弁護士

法律事務所
影山法律事務所
住所
大阪府大阪市北区西天満4-3-11 梅新パークビル7F
TEL
06-6311-2110

印紙を貼ること、製本することは、契約が有効に成立するための要件ではありません。印紙を貼っていないこと、製本していないことによって契約が無効とはなりません。口頭による契約もあり得るところであり、契約書に相手方の押印を得て、「手付金」も授受されていることからすると、契約は成立していると認められる可能性が高いと思われます。

返金する義務があるか否かについては、契約書に解約に関する特約があるなら、それに従うことになります。

特約がない場合、先方がした解除は「請負人が仕事を完成しない間は、注文者は、いつでも損害を賠償して契約の解除をすることができる」と定める民法641条に基づくものと考えられます。請負人である貴社は、既に支出した費用及び仕事を完成したとすれば収得したであろう利益(報酬中の利潤にあたるもの)について損害賠償を受ける権利があることになります。したがって、損害賠償金として作業費用相当額を相殺し、残金のみを返金する、という主張は筋が通っています。その方向で交渉されると良いと思います。

ID:A20160204125743 投稿日:2016/02/04 12:57:43

違反報告

一般回答

はまた さん

影山さま

大変ご丁寧なご回答、誠にありがとうございました。
作業費用を相殺し返金する方向で交渉を進めます。

ID:A20160205100814 投稿日:2016/02/05 10:08:14

違反報告

この質問に回答する

投稿者

※弁護士として回答を登録する方はログインしてから回答を投稿してください。

質問への回答

※投稿前に必ず、利用の注意点・利用規約をご一読ください。

新しく登録された法律事務所
  • 企業法務
  • 破産・倒産
  • 民事再生
  • 労働関連
  • 税務起訴
  • 遺言・相続
  • 建築・不動産
  • 借地借家問題
  • 交通事故
  • 医療過誤
  • 離婚問題
  • 行政起訴
  • 人権侵害
  • 国際問題
  • 名誉毀損
  • 著作権・知的財産権
  • 債務整理・自己破産
  • 消費者問題
  • インターネット関連
  • 債権回収
  • 損害賠償
  • 刑事事件
  • 少年事件
  • その他
質問する
初めての方
利用の注意点

回答数ランキング