著作権と障害者が文化的娯楽を享受する権利について
演劇公演において、情報保障を理由に著作者の許可なく台本を貸し出す行為は著作物を守る権利を侵害しているのでしょうか。
聴覚障害者が演劇を楽しもうとする場合、台詞を聞き取ることが出来ません。
そこで台本の貸出で補ってもらいたかったのですが、権利の関係で断られてしまいました。
恐らく、権利者が複数存在する作品であったため、権利調整が現実的ではなかったのだと思っているのですが、障害者が文化的娯楽を享受するために台本を貸し出す行為には、著作者の許諾が必要なのでしょうか?
関係を円満にするためには合意があった方がよいことは承知です。
上演という形では公表されているが、戯曲という形では公表されていない著作物であり、貸与の対象を聴覚障害者と限定した場合、法律上の解釈がどうなるのか知りたくて質問させていただきました。
ご回答頂けたら助かります。
ID:8242 投稿日:2017/05/21 16:39:16 投稿:さわら
回答数 1件
>上演という形では公表されているが、戯曲という形では公表されていない著作物
となると、やはり台本の著作権者の許諾が必要になるでしょう。
もっとも、著作権法も聴覚障碍者に対する手当を何もしていないわけではなく、著作権法37条の2において、著作権者の許諾が不要なケースを例外的に設けています。
ただ、そのケースとは、聴覚障害者情報提供施設が音声を字幕や手話にする場合で、直接台本を貸し出すというのは想定されていないのです。なかなか難しいですね。
ID:A20170523110750 投稿日:2017/05/23 11:07:50
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