草津駅前法律事務所
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草津駅前法律事務所のコラム
投稿:中井陽一
親権ってどうやって決まるの?
父と母が婚姻期間中は、子どもの親権は父と母の共同親権になりますが、離婚をする場合には、必ずどちらか一方を親権者と決めなければなりません。
では、親権って、いったいどうやって決めるものなのでしょうか?
親権を決めるにあたっての第一段階としては、まず、父母の協議です。父母の話合いで決める場合には、特に理由がなくても構いません。離婚届には、子どもの親権者の欄がありますので、協議がまとまった場合には、それにしたがって離婚届に記入し、提出をすればよいことになります。
もっとも、父母の間で親権争いになり、協議がまとまらないケースも少なくはありません。
そのような場合には、家庭裁判所に、調停の申立てをすることになります。通常は、単に親権だけを決める調停と言うよりはむしろ、離婚調停の中で親権も決めていく、というケースがほとんどです。離婚にあたっては、親権のみならず、財産分与とか、慰謝料など、決めなければならないことがたくさんありますので、それらを調停委員に間に入ってもらった上で、話し合っていくことになります。
調停でも話がまとまらない場合には、審判または裁判によって決着をつけることになります。通常は、離婚に伴って、裁判で決着をつけることになります。
裁判の際には、父と母のどちらが親権者となるべきか、家庭裁判調査官という専門家が入って、様々な事情を調査した上で決定します。
考慮するのは、たとえば、下記のような事情です。
・現在子どもはどちらが養育しているのか。
・子どもの現在の健康状態等はどうなのか。
・子どもの意思。
(ただし、15歳未満の場合には、あまり考慮されないこともあります)
・離婚後の家庭環境。
・離婚に至った原因。
これ以外にも、様々な要素を考慮して、裁判所が決めることになります。弁護士としての経験から言えば、最も重視されやすいのは、現在どちらが養育しているのか、そして養育状況が適正かどうか、といういわゆる「養育実績」です。また、15歳以上の場合には子どもの意思が優先される傾向があり、未就学児(6歳未満)の場合には母親が優先される傾向もあります。
いずれにしても、親権で徹底的に争いとなった場合には、裁判が長期化することも少なくありません。親権に争いがある場合には、そのことも十分に念頭に置く必要があるでしょう。
2011/07/28
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