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弁護士法人 高橋智法律事務所

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北海道札幌市中央区南1条西11 一条ビル4F
TEL
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業務時間
9:00~17:00
定休日
土・日・祝日
公式HP
http://www.takahashi-law.com/

弁護士法人 高橋智法律事務所のコラム

投稿:高橋智

有責配偶者問題に対する対処法

 有責配偶者問題にどう対処すべきかですが、まず、有責配偶者側からいうと、婚姻費用などの不払いなどしては駄目だと言うことです。裁判所で定めた婚姻費用をきっちりと支払続けるということが大事です。自暴自棄になって、婚姻費用の支払いをしなくなってしまうと、離婚は困難になります。前回取り上げたように有責配偶者からの離婚請求が認められないのは、離婚される側に経済的・精神的に苛酷な状況が生じるからです。したがって、婚姻費用その他学費、教育費などの不払いはよろしくないと言うことになります。あとは、じっくりと婚姻期間の経過を待つと言うことになります。お子さんが成長して成熟したといえる時期までくれば、ぐーんと離婚が実現する可能性が高くなります。
 それと、私は、早い内から離婚請求を求めて、婚姻が破綻していると言うことを裁判所に認定してもらうことも大切だと思っています。第一次訴訟で例え負けても、次の訴訟の橋頭堡になるのです。

 逆に、有責配偶者から離婚を求められている場合ですが、裁判所から離婚を認定される時を待っていたのでは駄目だと思います。トータルで考えて、経済的にプラスになり、気持ちも割り切れるならば、自分の希望を最大限反映させた和解案で示談をするということをお奨めしています。ただし、これは相手方の経済力にも左右されることになります。気持ちで割り切れないなら、最後まで戦ってももちろん良いと思います。何が幸せなのかは、弁護士や裁判官が決められるものではないからです。但し、最後まで戦うなら戦った場合のメリットとデメリットについてもよく考えた上でということになると思います。

 有責配偶者の問題を考える度に、結婚制度とはなんぞやという哲学的な問題にぶつかります。日本では、宗教的な背景がないし、歴史的に言えば男尊女卑の思想の下の制度が長く続いただけに現在の結婚制度になってて歴史もあまりありません。どう考えればいいのか、私も悩むところです。
 しかし、女性は「結婚」という法律上の地位を利用しないと損をするということだけは確かなようです。お試し婚などというのが流行だそうですが・・・。

2012/03/20

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